『盗難事故』という日本語は正しくない?

ももたんはプールに通い始めて早6か月目に突入。

そのプールを教わりに行くスポーツクラブはホームページも開設していて、

その中で練習日の変更をしたりスポーツクラブのお知らせを参照できる。

今朝ぼーっと「お客様の声」とそれについて「お客様の声からの取り組み事例」

という内容を参照してみた。そこで何やらよろしくないなあと思う事例があった。

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【あるお客様の声】

施設の館内放送で「盗難事故に遭わないように云々」と放送が流れていますが、「盗難」は犯罪の発生であり、「事故」ではないので、正しい案内で放送するべきです。

 

【上記に対するスポーツクラブの取り組み】

館内のお客様へお願い申し上げます。盗難防止のため、ロッカーキーは必ず携帯し、鍵のかけ忘れ・置き忘れには十分ご注意ください。」

と館内放送を変更した。

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【結論】

「盗難事故」は正しい。

 

というか間違っちゃいないというべきか。

話し言葉(生きた言葉)なので1+1=2のような単一の正解はないと思う。辞書によれば

 「盗難」とは金品を盗まれる災難(災難とは不意に起こる不幸事)である。

 「事故」とはふだんとは違った悪い出来事である。

となると盗難は事故でもあるといえる。

まあ細かいことを言えば「盗難の事故」と表現するほうが正確なのだろう。

しかし何といっても「盗難事故に遭わないように」と聞いて意味は十分理解できる。

(損害保険会社だって「盗難事故」という言葉をホームページでも用いているし)

 

【感想】

言葉の正確さは重要だとわかってはいるものの、厳密に考えすぎるのもよくない。

意思疎通ができればそれでよい。それは厳密に考えなくてもできる場合もあるが、

厳密に考えないとできない場合もあり、さじ加減が難しい。

禅では「言葉にすると真実から離れる」とよく言われるようでそれも理解できる。

まあ臨機応変にしなくてはならないのだが、難しいものだと改めて思った。

言葉に固執しすぎないようにしよう。