命の大切さについての授業は不要?

学校における命の大切さについての授業が不要じゃないか、
という意見を目にして思ったことを書いてみる。

個人的には必要だと思う。
命の大切さをリアルに知ることは有意義だと思うので。
(リアルに知れる教育がなされているのか実態調査したわけではないですが・・)

特に昨今は中学生などの自殺がよく報じられている気がするので、
命の大切さについて早めに知っておく必要はある。
命は大切だということは自明のことではあるものの、その教育は必要だ。

例えば運転免許取得、又は免許更新の際の講習では悲惨な事故の事例紹介が必ずある。
交通ルールを守らなかったり不注意があれば事故を起こして大変なことになりかねない
ということは自明のことであろう。では事例紹介は不要なのか。
事例紹介は、事故が決して他人事ではないこと、事故の恐ろしさをリアルに知ること、
ならびに教訓の重みを実感することの役に立つ。
これらはテキストからだけでは得ることが極めて困難でしょう。
こういう内容の教育であれば有意義だと思う。

ひとつの意見として次のようなものがあるようだ。
命の大切さについての授業を聞いた後に「いじめを受けていて死にたい」
ということを先生や大人に相談できるのか。
すべての子供が好き好んで自殺や自傷をしたいのではなく、どうしたらよいのか
わからないのだという主張もあるようです。
このような場合、命の大切さについての授業はマイナス効果となる。

この意見の趣旨が追い詰められて行き場がなくなるということで合っているならば、
その点は同意。ただし行き場がなくなっても死を選ばない確率が高まれば、
命の大切さについての授業の価値はあると思う。
命の大切さについての授業はあくまでも補助であり、いじめや自殺の予防、
生命尊重の学習における特効薬ではない。
追い詰められて行き場がなくならないように、困ったときにどうすればよいか
についてその他の学校生活や家庭での教育にて子供に伝えていくのが重要だと思う。